2016年07月30日

U-125事故の事故調査結果が公表されました

2016年4月6日に鹿児島県で発生した、航空自衛隊U-125の事故。
7月29日、空自から「U−125航空事故に関する航空事故調査結果について」発表がありました。

U-125飛行点検機がこの機体
事故機も含めすべての機体が、入間基地の飛行点検隊に配備されてます
U-125 飛行点検隊 29-3041 IMG_8606_2
U-125 飛行点検隊 29-3041 IMG_8606_2 posted by (C)てっちゃん

事故の概要等は、記事参照元である空自の発表を見ていただくとして
航空自衛隊報道発表資料 7/27 U−125航空事故に関する航空事故調査結果について

事故に至る飛行経路もアップされてます
WS000000.JPG


事故原因、そして事故につながった要因についてなどについて思ったことを書きます。
もちろん私はパイロットでも何でもない一般の素人、こんな考えもあるんだ的に見て頂ければ幸いです。
※以下、青文字は空自の調査結果から引用です

本事故は、事故機が飛行点検中に経路上の山腹に衝突したものである。


事故の原因は、事故機が山腹に衝突するまで鹿屋TACANから距離6マイル、高度3,000フィートで飛行を継続したことである。


その要因として3つ挙げてます
@事故機機長が飛行点検経路上の山の標高を誤認識し、また事故機副操縦士もその誤認識に気付かなかった
A2,500フィートから3,000フィートに高度を変更した以降、雲に接近して、または入って視界が遮られる状況になっていたこと
BGPWS(対地接近警報装置)が作動しているにもかかわらず適切な対応をとらなかったこと

まず当日の天気状況として雲が多かったのは事実。視界が悪く、遠くまで見通せなかったことでしょう。

機長も副操縦士も山の高さを誤認識していた・・・と言うのも、事故機に積まれていたフライトデータレコーダーやコクピットボイスレコーダーのデータを解析した結果の話と思われます。

でも、ここで浮かび上がる疑問。
パイロットたちは、この鹿屋での飛行は初めてだったのか。そもそも飛行ルート上にある山の存在をきちんと把握してたんだろうか・・・と。

でね・・・どうも解せないのが、これ
GPWS(対地接近警報装置)が作動しているにもかかわらず適切な対応をとらなかったこと

まずGPWS(対地接近警報装置)について、私もよくわからないので調べてみました
参考にしたのがこのサイト。日本航空が運営している航空実用事典。青文字の引用も、このサイトからです。
※記事引用元 http://www.jal.com/ja/jiten/dict/p153.html#05-03-4

GPWSとは
パイロットが気づかないまま,地表や山に衝突する事故をCFIT(シーフィット,controlled flight into terrain)と呼んでいるが,この種の事故の発生を防止するために,地表や山に異常接近したことを警報する装置のことである。

この装備は1個のコンピューターと警報器で構成されており,コンピューターには
電波高度計の高度,上昇あるいは下降による気圧高度の変化率,着陸装置およびフラップの上げ下げ,
計器着陸におけるグライド・スロープからの偏差の情報が入る。
コンピューターがこれらの情報に基づき航空機が地表に異常接近していると判断した場合は,操縦室で赤色の警報灯が点滅すると同時に音声による警報を発する。

・・・と言う装置です。

このGPWS、機体が危険な状態になると
「エンジンの推力をあげて機首上げ操作をする回避操作を行ってから、機体が危険な状態から脱するまでの時間的余裕を持って」
特にこの「時間的余裕を持って」と言う点が大事
コクピット内の警告灯と、音声での警告を発します。

GPWSが警報を出すのは、次の5つのケース
〈1〉 絶対高度2,500ft以下の範囲で過大な降下率となった場合
〈2〉 絶対高度2,500ft以下の範囲で,地表への接近率が異常に大きくなった場合
〈3〉 離陸後着陸装置を上げ,絶対高度が約700ftに達する前に降下率が認められた場合
〈4〉 フラップおよび着陸装置が着陸態勢にないにもかかわらず,絶対高度が異常に低くなった場合
〈5〉 計器着陸による進入時,グライド・スロープより下方に一定値以上はずれた場合

※管理者・注
「絶対高度」とは
地表面から航空機までの実距離。洋上飛行を行っているときは,海面から航空機までの垂直距離。山岳地を飛行しているときは,山岳の表面から航空機までの垂直距離となる。絶対高度は電波高度計によって測定される。

※引用元 http://www.jal.com/ja/jiten/dict/p266.html#02

事故調査結果に戻ります。
GPWS(対地接近警報装置)が作動しているにもかかわらず適切な対応をとらなかったこと

これ、「警報が鳴ってるのに何をやってたんや?」とパイロットを非難してるようにも読み取れる文言。
結果として機体の喪失、6人死亡と言う重大な結果になったのだから「非難」は仕方ないことかも知れません。

「GPWS(対地接近警報装置)が作動しているにもかかわらず」と調査結果にある以上、GPWSの故障と言うのは排除されてるのでしょう。
でもね、警報が鳴ってから回避行動を取る時間的余裕が果たしてあったのか・・・そこがきちんと分析・解明できていない以上、このようにパイロットを「非難」すべきではないのではないでしょうか。

機体・装置に故障がなかったことが認められる以上、責任はパイロットに向けられるのは仕方がないこと。しかし、この調査結果はちょっと安易なんじゃないかなぁ・・・と感情的に思ってしまいました。





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